他人事ではないピッキングトラブル

僕は現在、大分県の実家を離れて一人で東京で暮らしています。小さいころから実家近くの英会話教室に居通うなどして、語学が好きだった僕は、中学生になるころには「将来は英語を使う職業に就きたい」と思うようになっていました。
そのため、外国語系の学校を受験しようと元々考えていましたが、「どうせならば日本で一番大きい都会に出て、色々なものを見聞きしておこう」ということで東京の大学を志望したのです。

受験の結果は毎日の地道な勉強が功を奏したのか、どうにか合格。僕は晴れて希望通りの大学に進学することになりました。
しかしそうなってくると問題になるのが、僕の一人暮らしの費用です。両親には学費を出してもらっており、あまりこれ以上負担を掛けたくありません。必然、僕は自分で生活費をある程度稼がなければならず、これを少しでも抑えるため、下宿先は築40年はいっていると思われるぼろアパートにしました。

このアパート、作りとしては本当に昭和の匂いがする建物となっており、カギは昔ながらのシリンダーキーで、ドアは薄くて軽くてもろそうな木材で出来ています。
初めて下見に来た際には、「こんなボロいカギとドアで大丈夫か」とも思いましたが、この物件以上に賃料が安いところは見つからず、結局このアパートを借りることにしたのです。

住んでみると3部屋隣の部屋がピッキング被害に合い、泥棒に入られるなど、思った以上に危険な生活空間だったこの物件。大家さんのはからいでドアだけは頑丈なものに変わったのが幸いですが、正直ピッキングトラブルは他人事とは思えず、相当不安です。
このまま卒業して、このアパートを退去するまで何事もないことを願っている僕なのでした。