家の鍵が折れてしまったら

独り暮らしを始めて早くも六か月が経過し、ようやく自分で色々な家事炊事をすることに慣れてきました。大学近くの下宿として、築30年は下らないであろう古いアパートに住み始めた当初は、真面目な話として「お米をとぐ」というごくごく初歩の炊事すらキッチリとこなせず、流しに白米をパラパラとこぼしてしまうことなど日常茶飯事でしたが、さすがに半年も四苦八苦して努力するとずいぶんと上手くなるものです。最近では、流しにお米をこぼしてしまうことなど全く無く、炊飯の下準備を出来るようになってきました。

しかし、こうやって一人で暮らしてみると、如何に両親に助けられていたかを実感します。毎日のご飯も、高校までは無意識に「用意が出来ていて当たり前」などと思っていましたが、決してそうではなく、母や父が毎回手間暇かけて作ってくれていたことに気付き、改めて両親への感謝の念を持ったものです。
また、こういった日常的な家事だけではなく、時々起る生活的なトラブルも独り暮らしでは当然ながら自分で解決に当たることになり、こちらでも両親のこれまでの庇護を感じています。

先日、実は下宿先のアパートの玄関ドアのカギが差し込んだ途端に根元から折れてしまい、部屋に入れないというトラブルに見舞われたのですが、この時も僕の頭によぎったのは「親に何とかしてもらえないか」ということだったのです。思い返してみると、何と甘ったれた思考をしているかと恥ずかしくなってしまいます。
結局カギが折れたこのトラブルも、自分で自分に「さぁ、家の鍵が折れてしまったら、どうしたらいい?」と問いかけてみて、「不動産屋にスグ電話する」と答えを出しましたが、解決出来るならなぜ自分で最初から取り組まないんだと、後で思い返して自分が恥ずかしくなってしまいました。

まだ大学生活は始まったばかりですが、先にご紹介したような甘い部分を自分なりにどんどんと払拭したいと考えているのです。